最近、サイト売買用のサイト(例えば、サイト楽市とか)を眺める機会が増えています。
今まではそこまで「サイト売買」に興味がなかったのですが、新規分野への進出をしたいと思っていた中で眺めてみている状況です。
案件を見ていく中で、サイト売買の価格設定はひどいと思ったので、今回はその話を共有しようと思います。
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サイト売買は、最高のケースでの価格設定になっている
アフィリエイトというビジネスの不確実性が非常に大きいことは、アフィリエイターであればだれもが知っていることだと思います。
私がサイト売買で一番気になったのは、「このまま上り調子でいったときの価格設定」になっていることです。
例えば、月3万円のサイトであれば、100万とかで売っていたりするんですよね。(案件によって振れ幅はめちゃくちゃあります)
ただし、これは一概に間違った価格設定だとは思いません。例えば、3~4か月毎日記事を入れ続けて月3万円に達したサイトであれば、それは「収益が出始めた」ときであり、今までと同じ運営が行われればこのあとどんどん収益は増えます。
次の月には5万円くらいは期待できるでしょうし、もしかしたら10万円くらいになるかもしれません。アフィリエイトのジャンルや記事の質によっては、そのあとも伸びていくポテンシャルがあるかもしれません。それを100万円で購入できるのであれば、1年以内に回収できますので、買う価値もありますよね。
しかしながら、そんなサイトを誰が手放すのでしょうか?
実際、Wayback machineやドメインエイジ判定サイト、Aguse.jp等を使って総合的に見てみると、ほとんどの売買サイトは「それ以上収益が出なくなってしまったサイト(とっくの昔に頭打ちになっているサイト)」だと分かります。
サイト売買業者のものにはないと思いますが、サイト楽市などの「個人間売買」に出されているサイトの中にはグーグルからのペナルティを食らっているものもあり、よほどの見極め力がないと買えないものも多いです。
サイト購入をしている人は2タイプいる
「そんな価格設定になっているのであれば、買わなけりゃいいんじゃない?というか、売れないのでは?」と思うでしょうが、実際に売買は行われています。
ここからは実際にサイト売却をしている方とのメールの中で分かったことですが、サイト購入をする方には2タイプいるとのことです。
一つは、アフィリエイト初心者が買っている場合。特に、ある程度お金のある中高年の方が新たにアフィリエイトを始める場合に多いようです。
これは非常に分かりやすいですね。アフィリエイトの不確実性があまり分かっていない初心者の方が、「このサイトはもっと伸びる」前提で買ってしまう、もしくは「このサイトはこのままの収益を出し続ける」前提で買ってしまうということです。
中古車市場でも同じですが、売る側は100%正確な情報を知ったうえで、売ったほうが得だと判断しているんです。サイトのオーナーが「売ろう」と判断している事情がよほどのものでない限り、良いものではありえないとわかるはずですよね。
もう一つは、法人アフィリエイター等のプロが買っている場合。売買サイトのドメインを知り、かなり調査したうえで、「俺が買うなら利益になる」と判断する場合です。その理由としては、同ジャンルのノウハウ、もしくは同ジャンルの知識、同ジャンルのサテライトサイト等があるために、これならいけると判断ができることが大きいです。
この場合には、(売り手に比べて)情報がないなりに「これならば収益化できる」というプロの判断のもと、お買い得物件だけ買っているということになりますね。
サイト売却は儲かるかも。ただし良心を捨てる必要はある
一度だけちゃんと収益が出たサイトを作るのであれば、外注&ブラックハットSEOでもどうにでもなります。ブラックハットSEOに真剣に取り組んだアフィリエイターであれば、今でも「一時的には」ブラックで順位を上げられることは分かるかと思います。
これを前提にすると、ブラックSEOで1回だけ実績を出したサイトを量産し、初心者に向けて売っていく商売はおそらくかなり儲かります。実際、いくつかコンタクトをしてみると「それは売れてしまいましたが、他にもこんなサイトありますよ」とゴミサイトを大量に保持していそうな業者が多かったです。
外注をすれば、(一人で)1か月に何十個も作れそうなサイトが数十万~数百万で売れたりするのですから、儲かってしょうがないと思います。(もちろん、外注コストは売り上げから引いて利益計算する必要はありますが、それでもかなり儲かると思います)
ただし言うまでもありませんが、これはいわゆる情弱ビジネスであり、ダマシです。買う側もリスクは分かっている建前ですので、これに法的な詐欺罪が適用されるかどうかは分かりませんが、「詐欺的な」商売とは言えるでしょう。
どちらにせよ良心を捨てる必要があるビジネスなのは間違いないですので、もちろん私はやりません。
とりあえず今回の結論としては、プロ以外が買う側として参加するのはやめておいた方がいいですよ、ということになります。参考になれば。